すきなものだらけ@いくつもの沼の底から

Twitterで書き切れないようなことも。育児、映画、ドラマ、音楽。

「おっさんずラブシリーズ」についてまとめておきたい。

これをまとめている今は2020年の9月の末です。

今はもう、楽しいタイムラインでは蒸し返さないほうがいいのかもしれない、と

オモテではふたをした部分もあるけど、

一年が経つ前に一度はまとめたかったことを記しておきます。

 

ふせったー等で、劇場版~in the sky発表~放送終了後に書いたものと、メモをまとめました。一年近くかけて書き散らした物です。

書いたりメモした当時の自分の気持ちを改めて読み返したけど、

基本的にあの時の思いとなにも変わってないです。

 

まずはin the skyの話。

私は春田を中心に、ピーチの皆が誰一人欠けることなく好きで、

どんな展開だとしても、最後に笑顔で終わってくれたらなと思ってました。

そして満足しています。

 

エンディングについて、ものすごく強い不満がある人は、もしかしたら抵抗を感じるかもしれません。ご了承ください。


こうしてまとめることが誰かを傷つけるかもしれない、ということはわかっているのです。


それから、当然のようにネタバレ含んでおります。

 

in the sky

 

はじめに。

誰がなんと言おうと…例え中の人がどう思っていようとも、

私はin the skyが今はエンディングも含めて好きです。

確かにびっくりはしたけど、ちゃんと納得できるように持って行ってくれてほんとうによかった。

 

私は基本的に公式(ここでは制作側という意)至上主義なので

単発、不動産も劇場版もin the skyも、「あれが公式が作りたかったもの」と思っているのね。

それに対して受け手が納得できなくても仕方ないのですが

初めから納得して好きな人も、あとから解釈できた人もちろんいるわけです。

 

他の作品も含めて、もし結末に思うところを残しても、

そこまでの過程がおもしろければ、毎週観てて楽しかった思い出の方が大きいし。

どんなに好みじゃ無くても、なにか心にひっかかるものが残ればそれでいい。

何かしら必ずあるからそれでいい。

 

もちろん受け手の解釈もまた自由なので、楽しかった世界を広げるための二次創作も、消化不良で、妄想を膨らませての二次創作に励むというのも自由だと思います

(もちろん節度は必要ですが。

私もその世界は知っているし理解出来ます。

 

ただ、これは私の気持ちだけど、納得出来ないエンディングだからといって

自分の理想を公式に求めるのは嫌なんだ。 劇場版でも同じ事があった。

  

春田と成瀬のカップルを望んだ人が多いのは知ってるし、なんでってなった人がいるのもわからなくはない。

でもね、なんで「本当の幸せ」とか言ってその2人を「公式の続編」に望むのかはわかんないの。

私は、あのこれからはじまりそうな、幸せそうなシノさんと成瀬はどーなるんだって思うし、そもそも成瀬の気持ちは無視なの?と思ってしまう

 

万が一にも「続編」にて春田と成瀬が一緒になるとすれば、

そこに至るまでのストーリーを納得出来る形で見せてもらわねばならぬので、

これはまたしてもチャレンジング。
安易にはできないと思う。

 

春田もきっと痛みは残ってるけど、だからって不幸だとは全く思ってないもん…

むしろみんなが少しずつ痛くて、でもお互いを思っているから幸せだと思った。

in the skyは。


重ねて書きますが、納得できない気持ちを持つことや、

自分の思うカップルを思い描くことは自由なので、

そこは否定するつもりはないんです。

 

徳尾さんとなめこさんの対談の「みんな両思い」解釈は素敵だなと思って。

恋人としてのパートナー関係が全てではなくて、最後はこんな形の双方向の愛もあるなって思わせてくれたんですよね。

それを繋いだのが武蔵だと思ったので。

 

春田と成瀬の関係も良いなぁって思います。
恋愛関係にはなれなかったけど、それでいい。
春田とシノさんともそうであってほしい。

シノさんはすっかりキャプテンに懐いてる。

あの3人で、まるごとあんな関係もいいんじゃない!?

 

指導員として残ることを知らない春田が、最後に好きだと告げる。
その時に圭くんが鋼太郎さんへのきもちを重ねたことも、悪いとは思わない。

改めて観てみると、ちゃんと前段をちりばめてくれているから。

 

ゆくくるでちょっと先を描いて、これからを想像させる締めくくり。

 

単発は不動産への流れがあるけど、不動産とin the skyはつくづく別物ですね。

そしてどっちも大好きです。

 

春田だってシノさんだって、キャプテンだって、

フラれたからすぐ相手を嫌いになったり

好きな気持ちが消せるわけじゃないよね…
心に残した痛みは、他にパートナーが見つかったとしても、

一緒に残していたって良いと思っているんです。

 

それは単純な心変わりとは違う。

 

不動産は、自分は恋心のないちず目線に近かったです。

2人に突っ込みをいれながらそばで応援しては心が揺れた。

 

in the skyは春田に感情移入して観てた感覚なので、私も成瀬に恋をしたし、

好きな気持ちはすぐに消えるものじゃないと思うけど、

ハッキリ失恋したし、シノさんと成瀬を見守って応援している。

 

「ずっと"まだ"なんだね」って切ないなぁ…って思うけど

皆がそれぞれ誰かを本気で好きになって
叶わなかった恋だって一生もののギフトだよね。


武蔵との関係がこれから恋人になるのか、どうなるかわからないけど、

静かに育てていくのもいいし、とにかく仲良く過ごしていれば良いな。

 

みんなが生ききってくれたから、わたしはこの作品が大好きだなって思えます。

最後、春田はひとりなのではないかと思ったけど、

でも結果としては武蔵と一緒にいられてよかった。

これ以上のエンディングは、だから、やっぱりないかなぁ…。

 

 おっさんずチームの皆さま

インタビューを後から読むと、きっと企画が立ち上がった頃から、

ぶつけ合って昇華して来たんだろうな、って感じています。
そこに新キャストの皆様が加わってお互い化学反応が起きて、新しいものが生まれていったんだと思う。
最後まで悩んで難しかったのもとてもわかるけど、

それができるからこそ「最高のチーム」だと言ってるんだって思うんだ。

 

それでも納得できなかった人はいると思うし、それはそれでよいんです。

ただ…あとから圭くんや千葉くんが書いてくれたことの解釈が、

本当は春田・成瀬が一緒になることを望んでたんだ!

に集約してしまうと違うかなってなってしまうのです。

 

ここから重めの話をします。

「Last Fright」後のモバのブログのあと、色んな言葉がtwitterにも溢れて、

本当はわたしがちゃんと読み解けてないのかなって、しばらく読み返せなかったし最終回も見返せなかった。

翌日の件も合わせて、せっかく納得出来たのに心がぐしゃっとなって辛くて。

 

あと、ほんとうに…やっぱ、私たちもしんどかったな、ってね。

色んな意味で。

 

企画、キャスティング、タイミングについて

Pや脚本や監督を責める人もいるんだけど私はとてもそんな気持ちになれない。


OLシリーズはキャストの皆様もみんな本当に素晴らしかったし、

個性を存分に発揮していて本当に大好きです。
だけどね、役者さんたちだけではこんな作品は作れないんだよ…。

 

P/脚本/監督の「3人」で決めてるわけないっていうのも追いかけてたらじゅうぶんわかること。

そして、圭くんは「背負った」。

背負え、とハッパをかけたのは鋼太郎さんかもしれないけど、決めたのは圭くんだ。 

受けたからには、「仕方なくやった」とか「本当はやりたくなかった」とか、

そんな気持ちを引きずって、ぐだぐだして

芝居に手を抜いていたら、そっちの方に私は腹が立つと思いますw

決めたんだろ!しっかりしろ!って思う。

いや、一時的にはグダグダと思ったかもしれないけどね、

別にそれはいいんですよ、にんげんだもの

  

納得いかない事情とか、そういう悔しい思いも当然キャリアの中で何度もあっただろうし、このときもあったのかもしれない。

 

それでもみんなでやると決めた。それだけが確かな事だ。

 

だからあの日、応援すると決めたんだ、私は。
もちろんもう不動産のみんなに会えないのは寂しかった。

だけど完結の2文字に覚悟はしてた。

あとは単純に、圭くんが出てくれるならばきっと面白い物にしてくれるって思ったのもある。ごく当たり前に、楽しみって思ったのもあります。

 

ただ、「かなり荒れるだろう」という予感が当たったのがすごく辛かった。

(それは予想以上で、まさかの今も続いてるけど)

 

脚本、演出とキャストのやりとりの中、

圭くんたちが着地点を探る途中で、納得できなかったりイライラしたり


「このチームならもっとやれる」と思いながら空回りというか、足掻いていた時期の思いは計り知れないのだけど

苦しかったのではないか、ということは想像できます。

でも、その本当の原因、理由に触れることはきっと私たちにはできないでしょう。


そこからどう話を重ねて、クランクアップまできたかが大事なのだと思ってる。


あのオールアップの顔みたらもう言うこと無いでしょう?

 

例えば、局に新作を急かされた等のゴタゴタや、同じキャスティングで作ることが難しかったのかもしれない、などの大人の事情だって、

結局は私たちが知ることなんてできない。

 

ならば、「シリーズがこういう展開になった理由」を邪推するのはすべて無駄だと思う。

圭くんが1度断った時だってどんなやり取りがあったかも知ることはできないのだ。

 

そういえば、予算が大幅に増えたわけでは無いことも、少し驚いたっけ。

みんなが大変だった。挑戦だったし葛藤もあった。

理不尽に思うこともあったかもしれない。

それでも、やるからには良いものを作ろうとしたに違いない。

S2を受け入れられないであろう人がいること、批判もあるだろうことは当然制作サイドも覚悟してて、圭くんをはじめ戸惑いもあったのは確かだと思う。

 

それと同時に、受け入れられない人達にまでついて来いとは考えなかったのではないか。
というのは私の想像ですが、自分ならそう思う。

 

…ただ…in the skyの終了後になってもまだ全く理解していただけない人が一定数いて、それをぶつけ続けるってことまでは、さすがに思って無かったんじゃないかなって。

あの日のblogは読み返すのが辛い。

 

私は納得できなくても1度はそれをまるごと受け止める。

まず作り手が描きたかった脚本があり、演出プランがあり

そして演者とともにつくりあげた物語を否定しない。

 

あのチームの別の作品は機会があれば是非観たいけど、

「自分の思うのと違う」と強く主張する人がまた生まれるのは正直嫌で。

だから、「続編」は望まない。

観たい気持ちはなくはないけれど、そこにこだわったり、

とどまっているつもりはないです。

とにかく今が楽しいから。

 

最後に見せてもらったものが全てだし、

何より私はin the skyの本編と、”ゆくくる”まで、とてもとても楽しかった。

それは自分の中で誰に言われようが確かなこと。

  

劇場版以降のこと

ここからはシリーズについて。

 

特にS2の発表あたりは本当に色々あった

私はメインのアカウントでTwitterをやっていて、

OLオンリーのアカウントのかたとは積極的には関わってはいなかったんだけど

ずっと成り行きは観ていた。

 

時期についても色々言われていたけど、スパンをもっとあけたらなおのこと、

不動産の物語の続きは、なかったのではないか、ということも考えています。

  

「観たかったシーンが無かった」「あのシーンがカットされた」という不満も

ちょこちょこあるんだけど…

読者や視聴者はカットされた部分を見たがるけど、

そこは演出からしたら、蛇足であると判断されることもこちらが思うより多いんじゃ無いかな。

それこそプロットの段階から積み上げては壊し、脚本に一度仕上げてからもなお削り。

撮ってからも削り…。

尺の制限が厳しいテレビは本当に「泣く泣くカット」することも多いかもしれないけど
映画も漫画も小説も削ぎ落とされてこそ洗練される部分が絶対にあるはず。

 

 

in the skyのオフィシャル本やブログやインタビューでの圭くんや千葉くん

それから他のキャストやスタッフの皆さまの言葉を、

一部の人は拡大解釈、または自分の希望に都合よく解釈しすぎではないかと

思った事もあります。

 

個人的には、SKYも圭くんは主演で、諸々のプレッシャーもあるのにも関わらず

忙しさもあったから、S1の時みたいに他の仕事無しに集中させて貰えてたら、

もっと早い段階で密にコミュニケーションをとったりして

気持ちやチームワークの面ではSTARTが違ったのかな、ということは思いました。

 

でも、企画を立ち上げるのがプロデューサーだとしても、

その後はたくさんの人たちが話し合い、物語とエピソードをつくっては削って、

更に現場の演出やお芝居で生まれた物があり、そこから編集して

どんどんブラッシュアップしてるんだよ…

 

表に出るのが俳優さんたちだから一般人にはそこが目立つけど、

作品は俳優さんたちだけのものじゃない。

役者の気持ちも大事にする一方で、役者の芝居がすべて通るわけじゃない。

脚本と、一般的にはだいたい監督の演出があってお芝居も場合によっては変えるし、

段取りも多かったりする。

これは役者さんのファンになって知った事。


だからって納得できないのにやったと思いたくないし、そういうことではなくて

やりあえるからいいチームだったんじゃないかな

その枠を越えて作ることをしていったこのチームの皆様、凄いんだよ。

 

そんな作品作りがまたできるといいなってずっと言ってるもの。

 

劇場版

劇場版の舞台挨拶は、ほとんどリアルタイムでは追いかけられなかったので

円盤になってから初めてちゃんと観ました。

 

こんなに素敵なメンバーの皆様、最後に集めてくださってありがとうしかなかった。
「私たち」の顔をみられて喜んでくれてることも嬉しいし、

作品を越えた、スタッフやキャストそれぞれの関係があること。

それから、作品は公開したら演者や制作者の手を離れる事も
これを見ればわかるはず。

 

ドラマも公開後も盛り上げたのは「私たち」に違いない。
それを誇りに思えばいい。喜んでもらえて幸せです。

 

でも「見返りを望む」のは違う。

ステージに立つ「チームの皆さま」の顔を見てたら余計にありがとうしかないよ。


この皆様のお顔をみて、執拗に人間性までさげることがなんでできるのだろう?

作品が好きじゃなかった、インタビュー等の発言にひっかかった、までは個人の気持ちなので否定しませんが、関わった方々の人間性まで言及する必要なんてないのに。

 

表情や発言の過剰な深読みからの決めつけも嫌ですし、

何が辛いって、この人たちを少なからず悲しませてしまったこと。
こんなに素敵なチームの、仕事を超えた関係を築いたみなさまの事を傷つけたこと。

自分達がショックを受けたからって、すべきではなかった事をした人があまりに多かった。 

 

また同じチームで一緒にやれる事も素敵だけど、

それだけに留まらないことを私も望んでいます。
少し寂しいけど、それでいい。

 

劇場版の地上波初放送の日、皆様には改めてお疲れ様と感謝の気持ちでいっぱいでした。

 

今は、おっさんずチームの皆さまのそれぞれの活躍を観ているだけでも嬉しいし
感謝しかないです。

共演した人はみんな好きだし、
またどこかで一緒になることを観られたらいいなとは思います。

重なることはきっとあるだろうし。


おわりはさみしい。でも、作品は残るものだし、

登場人物の皆もきっとどこかの世界にいて、自分の中に存在しているから。

 

ありがとう、おっさんずラブ。ずっと大好きです。


世の中が本当の意味で優しい世界でありますように。

あったかい世界が広がりますように。